戦争によって実用性が一気に向上

こうして誕生した防水時計は、一般的な工業製品と同じく、皮肉にも戦争によって大きな技術的革新を遂げます。最初の潜水ミッションウオッチといえば、パネライがあまりにも有名です。当時、イタリア海軍は潜水特殊部隊の創設に伴い、真っ暗な海中でも視認できるダイバーズウオッチを必要としていました。過酷な環境下でも耐える防水性と堅牢性、 瞬時の判読性を備えた防水時計を、パネライは1936年の試作品を経て、1938年にラジオミールとして納品しています。

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写真上/1936年にパネライが手がけた世界初の潜水ミッションウオッチ。視認性を高めるため、バー、ローマ数字、アラビア数字を使用したインデックスが特徴的でした。下/敵国を震え上がらせたイタリア海軍特殊潜水部隊。パネライからの供給を受けて、より高度な作戦が可能となりました。